2025年11月に第一子を出産した。
センシティブな話ではあるが、私たち夫婦の間では性行為経験はない。シリンジと人工授精のみで妊娠し、出産した記録を綴ってみる。もし似たような境遇の方がこの記事を読んで、妊娠出産の希望になるといいなと思う。
はじめに
2021年、大学時代からお付き合いしていた方と結婚した。が、私には性行為経験がない。(夫はある。)私の膣の入口に強い痛みがあり、指2本すら入らなかった。お互い性欲はあるので努力したが改善されず、ずっと触れ合うだけのスキンシップだった。
2023年ごろから子供のことを考えるようになり、このままだと性行為の先の妊娠もできないため、色々と調べていると、「処女膜強靭症」というものを知った。処女膜が何らかの理由で通常よりぶ厚いため、強い痛みを感じるというもので、外科手術によって処女膜切開する方法があることも知った。
処女膜切開
2024年初、美容外科にて処女膜切開をした。なぜ美容外科かというと、婦人科だと月経不良や完全に処女膜がふさがっている状態のような重度の強靭症でないと処置してもらえないとネット上の記事で読んだためである。(私自身、指1本やタンポンはなんとか入る程度、月経は問題なく毎月あった)
手術自体は静脈麻酔中に行われるため、切開時に痛みはない。料金は全額自費で20万円ほど。30分程度で終わった。
処女膜切開後のトレーニング
処女膜切開後1ヵ月後から触れてOKと言われていたので、この頃からダイレーターでトレーニングを始めた。私が使用していたのは、小指サイズくらい~直径3.5cmほどのものまで5段階の大きさがあるもので、数か月の練習を経て、5段階目もなんとか膣に入れるようになった。
ただ、5段階目が入るといっても、ジェルを塗りたくりゆっくりゆっくり挿入することでなんとか入る程度のため、性行為ができる状態にはならなかった。
本来であれば、手術した病院に問い合わせればよかったのだが、私自身数か月1人でトレーニングして、5段階目のダイレーターがなんとか入り、夫と性行為を試してやっぱり出来なくて不甲斐なさに泣く…というのを半年間も経験し、心が折れたため、病院には問い合わせることができなかった。
私と夫は性行為は諦め、性行為なしで妊娠する方法を調べたところ、「シリンジ法」にたどり着いた。
シリンジ法
シリンジ法は、専用のシリンジ(指1本分程度の太さ)で精液を吸い上げ、注射のように膣に流し込む方法である。私たち夫婦にはこの方法が合っていた。
確実に妊娠したいので、毎日基礎体温を測り、排卵検査薬を使用し、排卵前は1~2日おきに精液を注入するようにした。
が、こちらも半年ほど試して妊娠しなかったため、不妊治療専門のクリニックに相談してみることにした。
クリニック通い
不妊治療を始める前に、まず検査が必要になる。検査内容は主に血液検査と、経腟エコー(膣内にエコーを挿入して子宮の様子を見る)検査である。
経腟エコーの太さはだいたい2~3cm程度だと思う。処女膜切開前だったら入らなかった太さだと思うので、処女膜切開をしてよかったと思った。
このクリニックで人工授精も経験したが、結果として半年ほど通い、自宅でのシリンジ法にて妊娠した。
人工授精は痛かった。クスコを挿入して細い管のようなもので精液を流し込むのだが、このクスコが非常に痛い。普通の方であれば問題にならないと思うが、性行為ができないほど膣が狭いと、クスコを挿入し、膣の中で開くというのがとても痛いので、覚悟がいるなと思う。コツは力を抜いてゆっくり深呼吸をすること。
妊婦健診
妊娠すると妊婦健診がある。妊婦検診は、初期は経腟エコーと、検査のため膣にクスコを挿入して色々処置するものがある。
妊婦検診で一番つらかったのはクスコを使用する検査だった。これは覚悟をしていても毎回痛く、内診中ずっと「痛い痛い」と騒いでいた覚えがある。
妊婦健診で出産方法も決まり、私は計画無痛分娩にすることにした。
ただでさえ膣の入口が狭いのだから、赤ちゃんの頭が出るなんてとんでもなく痛いだろうと思ったからだ。
妊娠39週で入院し、誘発・無痛分娩を実施することになった。
子宮頚管の熟化
膣の入口の痛みがあり一番大変だったのは、子宮頚管を熟化させる工程だった。
入院直後の内診で、子宮口があまり開いておらず、赤ちゃんも降りてなかったため、まずは子宮頚管を熟化させることになった。
まずはじめに、「ラミナリア」と呼ばれる細い棒を数本子宮口に入れた。これが痛い。
激痛で初めて内診台で泣いた。クスコを入れるのも痛いし、子宮口をちくちく弄られるのも痛いし、処置中にクスコが膣口に擦れるのも激痛だった。
ラミナリアを一晩入れっぱなしにして、翌朝抜いたのだが、抜くのも激痛だった。
ラミナリアを抜く際は、挿入時より膨らんだ状態になるため、入れるときよりも太く、時間がかかり、激痛。こちらも泣き叫んだ。
抜いた後は子宮口チェックがある。先生が膣に指を突っ込み、子宮口の広さが何cmで硬さはどのくらいかというのを触診する。これも痛い。
この時から内診が恐怖になり、これから内診があるというのがわかると体が震えこわばるようになってしまった。(内診は1日何度もある。本当に怖かった…)
ラミナリアのおかげで少し子宮口が開いたが、まだ足りないとのことで、次は「ミニメトロ」と呼ばれるバルーンを子宮に挿入することになった。
これもクスコで広げて挿入するため、かなり痛い。前日のラミナリアが恐怖だった私は体が力んでしまい、余計痛みを感じる羽目になった。
ミニメトロを抜いた後もまだ頚管熟化が足りないということで、次に「プロウペス」という薬を挿入。これもクスコを使用するため痛い。もうここまでくると情緒が安定せず、内診の時以外は元気なのにいざ内診となると急に泣き始めるようになっていた。完全にトラウマ化した。
いざ分娩
プロウペスを抜いたあとは、誘発剤を点滴して陣痛を待つことになった。誘発剤1日目は陣痛が来ず、2日目に陣痛が来て、無痛分娩の麻酔用の管を脊椎に刺した。これも痛いが内診の痛みに比べるとなんともない。
麻酔が効くまで陣痛(子宮口7cm)を経験したが、私は陣痛よりも子宮頚管熟化で色々な道具を突っ込まれたときが一番痛かった。
最後に
結局、子宮頸管熟化から誘発に4日かけたものの、赤ちゃんがうまく降りてこれず、帝王切開の出産となった。が、今思うと初めから帝王切開ならよかったなと思う。
帝王切開は術後の回復に時間がかかり、出産後に高血圧になったり、心不全気味になったりと、これはこれで大変だったのだが、私はそれよりも子宮頚管熟化の諸々が本当に痛くて恐怖でトラウマとなったので、それに比べればマシ…だと思う。
出産後に悪露のチェックで内診があるのだが、子宮頚管熟化の諸々を思い出して内診台で号泣してしまい、過呼吸寸前まで泣いてしまった。
クスコにはサイズがあるようで、通常より小さいSSサイズにすればそこまで痛みを感じなかった。(存在を知ったのは産後の悪露チェックのとき…)
事前にクスコをSSサイズにしてもらうことができれば、また違ったのかもしれない。
性交痛など、私と同じように悩んでいる方は、クスコが耐えられるかどうかで痛みの感じ方が違うだろうと思う。クスコが痛くなければ計画無痛分娩の子宮頚管熟化も耐えらえると思う。
恐怖を煽るような内容になってしまったが、生まれた我が子は本当に可愛い。出産前の痛みを忘れることはできないが、無事にこの子に会えてよかったと思う。産婦人科医・助産師の方々には感謝しかない。

これから妊娠出産を考えている方に、少しでも参考になるといいなと思う。